幸運の神蛇探しの大冒険

2013年1月元日、大鳥神社。

それは突然の出来事だった。
天から舞い落ちた謎の巻物
その巻物には宝物の場所を示す地図と謎の言葉が書かれていた。

"二十一世紀二度目の巳年。三つの蛇玉を集め祈らば奇跡がおこらん"

どうやらその蛇玉という宝物をすべて集めるとどんな願い事でも叶うという。

完全にドラ◯ンボールのパクリだ…。
ベタで胡散臭すぎる…。

胡散臭い出来事ではあったが、無駄に好奇心旺盛で暇だったSORAの選ばれし社員達は蛇玉探しの旅に出るのであった。

SECTION 01

目黒に事務所を構えて7年間。
毎年の恒例行事になっている大鳥神社での初詣。

SECTION 02

パンパン

「お客様のビジネスがうまくいきますように。」
「社員が健康で元気に仕事ができますように。」
「東日本大震災で被災した方々にたくさんの幸せがありますように。」

それはいつもと同じ正月であった。

SECTION 03

「痛っ!!!」

SECTION 04

「??????」

SECTION 05

「なんか落ちてる…。」

SECTION 06

「まっ、巻物?!」

SECTION 07

「ったく、痛てーなー」

SECTION 08

「なになに。」
「…。」
「……。」
「………。」
「!!!!!」

SECTION 09

その巻物には謎の地図とこんな文章が。

"二十一世紀二度目の巳年。三つの蛇玉を集め神蛇に祈らば奇跡がおこらん"

「21世紀の2度目の巳年っていつだ?えーっと、昨年が辰年だから…。今年じゃん!」
「3つの玉を集めると奇跡が起る…。」
「胡散臭い、胡散臭すぎる…。ほとんどドラ◯ンボールだし…。」

SECTION 10

胡散臭すぎるのだが、無駄に好奇心旺盛な性格と特に正月の予定もなかったので、会社に戻り、暇そうにしてるだろう社員を呼び出すことに。

SECTION 11

暇な社員も集まったので、大鳥神社で発見した謎の巻物をどうするか話し合うことに。

「これドン・キホーテで売ってるパーティーグッズじゃない?」
「でも、空から降ってきたんだぜ、この巻物。」
「ってことは本物…。」
「偽物かもしれないけど、本物の可能性もあるから宝物を探しにいこう!」

暇にしてたこともあり7人の意見はまとまった。

SECTION 12

「これどこだろう?」
「ざっくりし過ぎてて全くわからない…。」
「何かヒントになるようなものは隠されてないかな?」
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・

SECTION 13

その時、それまで黙っていた社員の一人が口を開く。

「そういえば、私の田舎で神蛇伝説という似たような言伝えを祖母から聞いたことあるんです…。栃木県の那須高原なんですが。」

SECTION 14

「栃木県ってレモン牛乳がソウルドリンクというあの栃木県?!」
「よし、決定!暇だし、レモン牛乳も飲んでみたいし、でかい夢も見れそうだし、那須高原行ってみよう!もちろん、旅費は自腹で。」

SECTION 15

ここに暇人社員改め、SORAの勇者達による幸運の神蛇探しの大冒険が幕をあけた。

SECTION 16

旅行ではない。蛇玉探しのサバイバル。
那須高原に到着するなり、地図をたよりに蛇玉を探しはじめる。
道なき道を進み、

SECTION 17

ドン引きするほど冷たい川を渡ったそのとき!

SECTION 18

どんぶらこー、どんぶらこー

「なんだ!? 川の中で丸い物体が光ってる!」

SECTION 19

「あれはもしや蛇玉?!」

オトコです。
気温0度ですが、右手の拳で心臓を数回叩き、潔く入水…。

SECTION 20

ぴちょっ。

「足がぁぁぁぁーー!」

SECTION 21

「とったどー!! まさしく巻物に記してあった蛇玉だ!」

足がしびれ、凍傷寸前になりながらも、SORAの勇者達は一つ目の蛇玉、一星蛇をゲットした。
残りは2つ。

SECTION 22

気温0度。
川に落ちたらなんて弱気な事は考えないのがSORAの勇者達。
意気揚々と2つめの蛇玉探しに奔走する。
道なき道を進み、

SECTION 23

地図をたよりに河原を探していたそのとき!

SECTION 24

「!!!!!!!!!」
「岩の上で何かが光ってる!」

SECTION 25

「みつけた!蛇玉、二星蛇だ!」

SECTION 26

巨大な岩によじ登り、蛇玉へ近づく。

「あと少し、慎重に。。。」

SECTION 27

「よしっ!蛇玉、とったどー!」

SORAの勇者達は2つめの蛇玉を見事にゲットした。
残すは1つ。

SECTION 28

その日の夕暮れ。
2つの蛇玉を見つけたSORAの勇者達は、疲れた身体を癒すため、地元の温泉に向かう。 
とその時、怪しく光る神々しい物体が!

SECTION 29

「えっ?これって、あの玉??」

SECTION 30

「最後の蛇玉とったどー!」

奇跡的にも1日で3つの蛇玉を見つけたSORAの勇者達。
巻物に記してあることが真実なら、この3つの蛇玉を天に向けて祈れば、なんでも願いが叶うはず。
半信半疑の中、SORAの勇者達は宿に戻り一つだけ叶えられる願いごとをどうするか夜通し話し合うことに。

SECTION 31

「100,000,000兆億円の現金が欲しい!」
と、もはやいくらなのか分からない金額を要求するもの。

「女装グセを治したい!」
と、突然カミングアウトするもの、

「今後出てくる願いごとをすべて叶えたい。」
と、強欲半端ないもの。

到底、勇者とは思えないような願いごとばかり。。
そんな中、二人の勇者が誰の願い事を叶えるかで、口論に。
そしてお酒が入っていたこともあり、口論は次第にエスカレートしていく。

SECTION 32

「この野郎!」

SECTION 33

「二人とも喧嘩はやめろよ!!」
「こういう時はSORAの理念と行動指針に立ち返ってみよううよ。”夢をカタチに”という理念と5つの行動指針にさ。」

SECTION 34

「今までも判断に迷った時は、”夢をカタチに”という理念と”5つの行動指針”に立ち帰ることで、困難を乗り切ってきたじゃないか!」

この騒動があった事で、自分のことだけを考えていた勇者達は大切な何かに気づき、願い事はひとつにまとまった。

SECTION 35

翌日。
蛇玉をもったSORAの勇者達(1名、偽物の蛇玉を持つ者を含む)は、天にかざし祈りを捧げる。

「出でよ神蛇!!そして願いを叶えたまえーー!!」

SECTION 36

「!!!!!!!!」

にょろっ。

SECTION 37

にょろにょろ。

SECTION 38

ぱきーーん!

「蛇玉をそろえし者よ」

SECTION 39

「下っ!小さっ!」

SECTION 40

神蛇「さあ願いをいえ。どんな願いでも一つだけかなえてやろう。。。」

SORA勇者達「なんでもいいんですか?神蛇様」

神蛇「もちろんだ。どんな事でも叶えてしんぜよう。」

SECTION 41

誰かが裏切って勝手に願い事を言ってしまうのではないかという緊張感。
そして、想像以上にゆるキャラな神蛇のフォルムに動揺を隠せないSORAの勇者達であったが、全員の気持ちは固まった。

SORA勇者達「神蛇様、私達がお世話になっている方々に、多くの幸せと笑顔が訪れますように!!」

神蛇「ホントにその願いことでいいのだな?」

SORA勇者達「はい、お願いします。」

誰も後悔するものはいなかった。

SECTION 42

神蛇「願いは叶えた。2013年、お前達がお世話になっている人々には、ハンパない幸せが訪れるであろう

そう言い残すと、神蛇様は消え、集めた蛇玉は大空へ飛び散っていった。

SORA勇者達「ありがとうございます。神蛇様。」

SORAの勇者達の心の中は清々しい気持ちに満ちあふれていた。

SECTION 43

あれから数週間。

いつもと変わらない日常。

神蛇伝説が本物だったのか、偽物だったのか今となってはわからない。
ただひとつ、今回の冒険でSORAの勇者達は大きなものを手にいれた。

それは、

「一人だけが幸せになることに何の意味もない。
お世話になっているお客様、仲間、家族、みんなの幸せを作ること。
それが自分達のミッションであり、
社会に対しての存在意義である」

ということ。

SECTION 44

そして、、

神蛇伝説の巻物はSORAの大切な宝物としてオフィスの中心に飾られ、今も社員そしてお世話になっている方の幸せを見守り続けている。

<完>